トレイダーズの戦略

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業界レポート

トレイダーズグループの事業領域である外国為替証拠金取引(FX)と日経225先物・オプション取引に関するマーケットや業界の動向についてレポートいたします。

急成長を遂げる外国為替証拠金取引(FX)市場

FX市場は、長引く日本の低金利と、「貯蓄から投資へ」と向う個人投資家の新たな資産運用ニーズの高まりを背景に、新たな金融商品として認知度を高め、近年急速に拡大してきました。
FX業界全体の口座数は毎年2倍近い増加ペースで成長し、2008年3月には、100万口座を突破する見込みとなっています。また顧客の預り資産総額も8,300億円に達する見込みとなっています。

顧客とFX業者が二者間で行う店頭金融先物取引の総取引金額も順調に増加しており、四半期ベースで180兆円を突破(前年同期比+161%)しました。 また、2006年7月に東京金融取引所に上場された取引所外国為替証拠金取引(「くりっく365」)も活発化しています。

市場で存在感を増す個人投資家の存在

こうした個人のFX投資がインターバンクに及ぼす影響も非常に大きいと見られ、東京外為市場における1日平均の売買高(H19年4月)は2,403億ドル(約260兆円)規模に達していますが(東京外国為替市場委員会調査)、このうち約2割程度は個人投資家の取引によるものと推定されています。「モノ」の貿易取引をはるかに凌駕する「マネー」の取引、いまや海外の大手ヘッジファンドから、国内の個人投資家まで、すべての投資家が外為市場という世界最大のマーケットにおいては、同じ土俵の上に立つ環境となりました。

FX取引を行なう個人投資家が「総ディーラー化」した背景には、増加する外貨投資需要の中、これまで主流の投資商品であった「外貨預金」と比べ、FX取引にかかるコスト(手数料など)は圧倒的に小さく、また投資元本の数十倍の取引が行なえる資金効率の良さが要因としてあげられます。自宅のパソコンでインターネットを介し、24時間、リアルタイムで自由に取引が実現できる取引システムの存在と、今も進化し高機能化していることも個人投資家の取引拡大(業界の発展)に大きく貢献していると言えます。

FX業界、成長の歴史

1998年の外為法の改正により、個人投資家の外国為替取引が自由化されて以降、市場に参入するFX取引業者と取引を行なう個人投資家の数が増加する一方で、当時はまだFX取引に対する法的整備が未熟だったため、不適正な業者の存在が大きく社会問題化しました。

こうした中、金融当局や業界自主団体も法規制と業界の健全化に努め、2005年7月に改正金融先物取引法が施行されたことを契機にFX取引に関する法的規制が一段と強化され、2007年9月に施行された金融商品取引法により投資者保護の姿勢がより明確に打ち出されました。

このことで不適正な営業活動・管理体制を続けていた不適格業者は市場から退出を余儀なくされ業界再編の動きが活発化しました。この結果、数年前には、潜在的な事業者を含めると数百社あったと言われる事業者数も現在120社程度となりました。
商品先物会社の分社化によるFX専業会社化や、既存のFX事業者の証券会社化、また最近では大手総合証券会社やネット証券会社の参入に続き、通信業界やシステム系企業、ネット銀行業など異業種からの参入も相次いでいます。

コンプライアンスが強化された事業環境の中で透明性が向上し、個人投資家の信頼性も大きく向上しました。

しかし、今なおFX事業者の行政処分が相次いでいることから、お客様に支持されるFX事業者としてはコンプライアンス体制が充実し、顧客に安心と信頼を提供できることが不可欠です。

企業競争の激化と顧客利便性のあくなき追求

業界の企業間競争は激しくなり、顧客の取引条件の有利化が進んでいます。手数料無料化は主要なFX事業者では既に一般化し、レバレッジの多様化、スプレッドの縮小化、スワップ(金利相当分)の有利化など取引条件についてますます顧客利便性が増してきました。その中でFX事業者も富裕者層やデイトレーダー層などそれぞれのターゲット顧客層を意識した事業戦略を構築しています。
今後、企業選別がますます進む状況が予想され、取引システムのさらなる高機能化や商品選択余地の拡大、付加価値をつけたサービスの実施等による顧客取引環境の改善、コンプライアンスの強化やリスク管理体制の整備等の企業経営の健全性・安定性が、顧客に支持されていく条件となっていきます。

そのためには、FX取引における顧客のニーズを適確に収集・分析し、商品・サービス化できるノウハウと実績が必要不可欠です。また、顧客資産の信託保全はもちろんのこと、外部機関による監査を受けている企業、株式公開会社(上場企業)など適切なコンプライアンス体制・企業情報のディスクローズ体制の充実化が図られているFX事業者が業界の勝ち組として、顧客に選ばれ続けることになると考えています。

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日経225先物取引の成長〜シェアを伸ばす個人投資家

1988年9月、大阪証券取引所に上場された「日経225先物」取引は当初、機関投資家の投資商品として位置付けられており、個人投資家の直接取引は、ほとんど皆無に等しい状況でした。2003年頃までは1%にさえ満たないシェアで推移していた個人投資家の取引が、2004年には2%程度まで上昇。2005年の後半に5%を突破すると、その後シェアは一気に上昇し、2007年7月には12.9%となり、大幅な拡大傾向を見せています。

新しい金融商品の中でも特に、日経225先物取引は、「日経平均株価」という毎日報道される馴染み深い株価指数が投資対象であり、いわば日本経済そのものに対する投資と考えられています。また個別銘柄の株式と違い、「倒産リスク」がなく、マクロ的な経済指標の上げ下げを予想する取引であること、市場において流動性が極めて高く、売買がしやすいことなども個人投資家の取引が増えてきた要因です。
また「売り」から入ることができるため、現物株式取引のヘッジ機能を果たす役割も近年再注目されてきました。2006年1月に起きた「ライブドアショック」直後の株式相場の急落時にも取引量が増加したと言われています。

「デリバティブで未来へ」〜大阪証券取引所の市場活性化のための取組み

実際、大阪証券取引所は「デリバティブで未来へ」のキャッチフレーズの下に、証券デリバティブ商品の認知度の向上と市場の更なる利便性の向上に注力してきました。

2006年7月には「日経225mini」を導入し、投資単位を「日経225先物」の10分の1と小口化したことを契機に、個人投資家の新たな参入が急増しました。取引高シェアの約30%を個人投資家の取引が占めています。

また2007年9月には日経225先物・オプション取引の取引時間を延長し、日本の取引所としては初の株式関連の夜間取引制度としてイブニングセッションを開始しました。国内では満たせなかった午後立会い時間終了後の投資ニーズに対応し、投資収益機会の拡大と今後の取引量の増加に大きく寄与していくものと予想されます。
今後、欧州の取引所にも同商品が上場し、相互決済が可能となるようになれば、より利便性も増すこととなると考えられます。

以上の施策などが好影響し、大阪証券取引所は、2007年12月に同所に上場している先物・オプション(全体)の取引高が年間で1億枚を突破、3年計画を1年目で達成するなど予想以上の反響を見せています。

海外市場でも取引は拡大傾向を見せる日経225先物

現在、日経225先物取引は、大阪証券取引所の他に、シンガポール取引所(SGX)とシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)で取引が行なわれています。
シンガポール取引所(当時はシンガポール国際金融取引所(SIMEX))では大阪証券取引所が取扱いを開始するよりも早い1986年9月に上場し、2004年11月の電子取引化を契機に、出来高は急増しました。また2007年11月に日経225mini取引も開始され、今後も急成長が期待されています。

シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)においても、日本時間の夜間帯に取引でき、欧米の金融市場の動向に対応したリスクヘッジができる取引の利便性などから、出来高も拡大傾向を見せています。

日経225先物取引は国際的な投資商品として認知度を高め、日本の個人投資家にも着実に浸透しています(日経225先物の個人シェア:約12%、日経225mini:約30%)。実際、デリバティブ取引が盛んな韓国では、株価指数(KOSPI200)先物・オプション取引における個人投資家シェアは約40%を占めるほどになっています。

証券会社間の競争の激化と顧客の企業選別のポイント

ネット証券会社を中心に、日経225先物をはじめとする株価指数先物・オプション取引を商品ラインナップに加える動きが増えており、業界競争は激しさを増しています。特に手数料引下げ競争、キャンペーン展開などで顧客を囲い込む動きが目立っており、過度な手数料引下げ競争が各証券会社の収益面において必ずしもプラスにならない体力勝負の状況となっています。
独自のサービス提供など、付加価値による他社と差別化した戦略をとる証券会社が、中長期的に顧客の満足度を高めていく鍵となります。

日経225先物・オプション取引を行なう顧客は個別銘柄の現物株式投資を行う顧客と比べて、投資経験が高い傾向にあり、サービスに対する要求レベル・専門性も高くなっています。必要証拠金額の小ささや取引できる上限の枚数など顧客にとって有利な取引条件、コールセンターでの受注体制の有無など付加価値の提供、そして今後一般化するであろうシステムトレード機能を有する高機能な取引システムの早期提供、注文発注・執行スピードの迅速性とシステムの安定性など取引利便性を向上させたサービスの実施が、業界競争に勝ち抜く証券会社の生命線となると予想されます。

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